最強族の女総長は通り名を棄てて闘う
思い出
(皐月side)
藍を強引に連れて行かれた洸はその場に崩れて泣き叫んだ。
人が片付いても尚、洸は泣き続けた。

東「皐月さん、洸さんはどれくらい悲しんでるの?」
皐「...そうだな」
蓮「悲しくないのか!」
皐「蓮、そうじゃない。洸からしたらどれくらい悲しいか聞いてるんだ。あいつは藍が小さい頃から一緒に居る」

そう、確か倉庫にも連れて来ていた。
どこに行くにも洸は藍と、藍は洸と一緒だった。
たまに高校に着いて来た藍を見て洸を含めた全員が笑った。
ケンカの場に迷い込んだ藍を抱えながら闘った洸は全治1ヶ月の大怪我をした。
だけど洸は藍を怒らなかった。
人の血を見ても騒がなかった藍を褒めた。

皐「洸は...あたしらには分からないほど苦しんでる。昔の話をしてやろう。その前に...洸、帰ろうか」

肩に手を置くと洸は振り向いた。
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