最強族の女総長は通り名を棄てて闘う
(翔side)
藍は昨日、無理やり起きた。
こうなるのは分かっていたが俺は一度家に返した。
洸が狂ってしまうんじゃないかと心配だったから。
今日は大丈夫そうだった。
さっきちゃんと説明したら洸は『よろしく頼む』と言って頭を下げた。

翔「皐月、洸を頼む」
皐「はいよ。藍は、大丈夫だろうな?」

ポケットに両手を入れた皐月が玄関のドアの縁に寄りかかって聞く。

翔「どう思う?藍が大丈夫かなんて正直俺には分からない。けど、俺は大丈夫だと信じてるし、最優先で藍を救うつもりだ。信じなければ救われるものも救われない」

それだけを言って踵を返して救急車に乗った。
(翔end)
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