最強族の女総長は通り名を棄てて闘う
今度はあたしが洸の目を捉えた。
洸は知っている、何かを知っている。

藍「ハッキリ言うと、血が繋がっていない」
洸「何でそう思うんだ?」
藍「目も髪も色が違う。皆黒なのにあたしは茶色だし、アイツらには...あの輪には入れない」

洸はあたしの髪は生まれつき茶色だと言った。
でも、皆は黒だ。
しかもあたしの目は右が透き通る様な青で左が茶色だ。

洸「まぁ、確かに藍の右目は珍しい青だな」
藍「アイツらには心が開けない」
洸「俺には開いてる」

洸が隠してる事が何なのかハッキリ分かった。
あたしは、養子だ。
今ハッキリした、何らかの形で洸があたしを拾って今の家族の所に引き渡した。
洸の兄である父の元に。
うっすらと記憶にある、あたしを抱いた優しい表情の男は洸だ。
だから、アイツらには心が開けない。

藍「名付け親とは言わなかった」
洸「俺か...勘がいいな」

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