最強族の女総長は通り名を棄てて闘う
後ろに居た藍が居ない。
もう一度前を向くと啓斗に威嚇をする藍の背中が目に映った。

藍「フー、フー」
啓「その状態でも尚、洸さんを庇うのか」
洸「藍、藍...終わりだ。おいで、大丈夫」

振り返るとゆっくりこっちに歩いてきた。
俺は待った、藍が来るまで。
なのに...

ーパンッ。

銃声が聞こえて藍の体が前に傾いた。

洸「藍!そんな...何故撃ったァァ!」
啓「睡眠銃だと言ったでしょう」
洸「それを藍に初めて向けたのがこの前の男だ!藍が起きて今の事を思い出してみろ!自殺するぞ!あの日みたいに!どうしてくれるんだ!」

藍を抱き寄せて叫んだ。
ここに藍を残したら...あいつらに任せたら...死ぬ。
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