蝶の親指。弦音は鳴る。
制服に着替えてるとき、

葵ちゃんもなんだかげっそりとしていた。

「これ、ずっと続くのかな??

そこそこメンタルに来るねこれ」

思っていたのと違ったギャップで、

より悲しくなっていた。

「多分続くのかな?

先輩がね、これ終わったらゴム弓っていうのしてから、

弓をもって矢をつかわないで素引き?っていうのやってから、巻藁矢っていう専用のやつつかって、

牧草ロールみたいなやつに矢を飛ばして、

やっと射場でひけるんだって!」

頭のなかが真っ白になった。

理想と現実のギャップに押し潰されそう。

もはや消えてしまいそう。

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