蝶の親指。弦音は鳴る。
橘学院高等学校。
文武両道をかかげ、親御さんからの評価がとても高い学校だ。

私は正直いきたくなかった。
だって制服ださいんだもん。

申し込んだあとに配られる日時予定表を見ながらため息をついた。

「真弓ー。どーしたのため息なんかついて。
あんたらしくないなー。どうしたの?」

「美雪!!
だってさ、行きたくない学校に無理矢理いかされるってダメじゃん??私私立いきたいのー!」

「はいはいそんな贅沢言わないで、勉強しなさい」

美雪に軽く怒られて目の前にある入試予想問題にてをつける。

美雪は、私なんかよりも全然頭のいい、姉御風のたよれるお姉さん。

バスケットボール部に所属していて、高校でも続けるみたい。

あぁ呪文唱えたら美雪みたいになれないかなーなんて思う。

「美雪。どうして美雪は森のが丘高校いこうとおもったの?」

「うち?うーん進学実績ちゃんとあるし、先輩もいっぱいいってるからさ。安心かなって。

まー橘よりは制服もかわいいし??」

笑いながら、からかう。

半分恒例行事だからなれちゃったよ。

それほど橘の制服がかわいくない。


< 3 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop