イクメン作家と恋心~完全版~(12/30大幅修正済み)
「あ、睦月甘えてやんの。まったく
睦月は、お子様だなぁ~」
呆れたように言う拓馬君。
拓馬君も同じ子供なのだが……?
相変わらず子供らしくない発言をするわね。
「もう拓馬君。そんな事を言ったらダメよ」
中川先生が注意をしてくれたが。
その後も少しの間、話をしていたが先生は、
なかなか戻って来なかった。 遅いな……先生。
話が長引いているのかしら?
気になってしまう。そうしたら睦月君が
「……お腹空いた」と言いながらポロポロと
泣き出してしまった。
あらあら泣き出してしまったわ!?
時計を見ると3時過ぎていた。
「ちょっと待ってね。
帰ったらおやつ食べようね」
慌てて睦月君を慰める。お腹が空いたと言い出したら
先に帰れと言われたけど本当に先に帰ってもいいのかしら?
もう少し待っていた方がいいのかしら。
ちょっと様子を見るために保護者会をやっている
クラスに向かった。これは、覗きではない。
ただちょっと……様子を確認するためよ!
「おい、おばちゃん。何やってんだよ?」
拓馬君が怪しむように私に尋ねてきた。
私は、慌てて人差し指を立てて静かにするように
「シッ……静かに。ちょっと様子を見ているだけ
別に覗きではないわよ」
「いや、どう見ても覗きだし」
そう言いながら拓馬君も睦月君と一緒に覗き出した。
あら、あなた達まで……。
結局一緒に覗き込むことになってしまった。
どうやら終わってないようだった。
「それでは、係の方を…誰か希望はありますか?
それか推薦でも構いませんよ」
わぁー綺麗な人。
司会をしていた奥さんは、美人でスラッとした
上品な感じの人だった。年齢は、20代後半か
30代前半ぐらいだろうか。すると先生が手を挙げた。
「それなら俺は、力仕事を優先にしてください。
細かい作業は、苦手ですし
それに男の手も必要だと思うので」