イクメン作家と恋心~完全版~(12/30大幅修正済み)

「あの……何が欲しいのでしょうか?睦月君は」

「そんなの俺が知るか。睦月の意見は、
睦月にしか分からん。まぁ子供の意見だ。
深い意味はないだろう」

深い意味はない。本当にそうなのだろうか?
睦月君は、どこか普通の子供と違うし
頭の切れる子だ。何か深い理由があるかもしれない。
そんな風にモヤモヤと考え込んでいた。

そして翌日、幼稚園にお迎えに行くと
睦月君は、拓馬君とサッカーで遊んでいた。
睦月君がゴールを決める。

「素敵ですわ~睦月様~!!」

茉莉華ちゃんが遠くで応援していた。
すると私に気づきこちらに来てくれた。
フフッ……可愛い。

「迎えに来たよ。一緒に帰ろうね」

そう言うとコクりと頷き荷物を取りに行ってしまう。
待っていたら拓馬君がこちらに来た。

「なぁなぁ、涼花おばちゃん。
睦月の所は、今回クリスマスパーティーするんだって?」

「う、うん。細やかなパーティーだけどね。
拓馬君の所も?」

「まぁな。俺ん家は、兄ちゃんと姉ちゃんが
居るから毎年騒がしいぜ」

えっ!?拓馬君って兄弟居たんだ?
でも居そうかも……。あ、そうだ。
拓馬君なら何か知ってるかも知れないわね。

「ねぇ、睦月君がクリスマスプレゼントだと
何が欲しいか聞いている?」

親友の拓馬君なら、何か聞いているかも
しかし拓馬君は、「プレゼント?知らねぇーけど
どうして?」と不思議そうに聞き返してきた。

「あ、知らないのならいいのよ。
ちょっと気になっただけだから……」

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