イクメン作家と恋心~完全版~(12/30大幅修正済み)
「余計、気になるじゃん。言わないから」
拓馬君がそう言ってくる。
うーん。もしかすると何かヒントになる事を
思い出してくれるかも知れないけど……。
悩みながらも絵の事を話してみた。
そうしたら拓馬君は「あぁ、なるほどな」と納得する。
「何か知ってるのね!?拓馬君。
知っていたら教えて。何でもいいから」
何を分かったのだろうか?
だがしかし「秘密。睦月君が自分で言わないのを
俺が言える訳ないじゃん。
まぁ、そうなるよな。俺は、いらないけど」
私には、教えてくれない。
でも……えっ?どういう意味だろう?
拓馬君は、いらない物なの?
意味が分からず立ち尽くしていた。すると
睦月君が戻ってくる。
「あ、睦月君……」
「まぁヒントだけやるよ。
涼花おばちゃんが頑張るしかないんじゃね?」
拓馬君は、そう言い切ってきた。
えっ?私が……?
余計に意味が分からなくなってしまう。
それなのに拓馬君は、睦月君の所に行ってしまった。
うーん。ますます分からない。
帰り道。考えながら歩いていた。
チラッと見ると睦月君は、私と手を繋いでいた。
見ていたせいか私に気づき見上げてきた。
あ、見ていたのがバレちゃう。
「あのね。ちょっと寄り道して行こうか?」
誤魔化すように言うとコクりと頷いてくれた。
危ない、危ない。ふぅ~と息を吐いた。
そして商店街に立ち寄ることにした。
丁度いいや。先生のプレゼントを決めたいし
そのついでに探ってみよう。
私は、商店街にあるおもちゃ屋に入った。
大型店なので、たくさんのおもちゃや雑貨が販売してある。
さて睦月君は、何に興味を示すのかしら?
「睦月君。好きな所に行ってもいいわよ?」
そう言ってみると迷わずレインボーレンジャーの
置いてあるコーナーに向かった。
あ、やっぱり男の子よね。
しばらくおもちゃを興味深そうに触る睦月君。
ふむふむ。レインボーレンジャーか。あ、もしかして