イクメン作家と恋心~完全版~(12/30大幅修正済み)

それは……!?
まさか、全部お見通しってこと……?
睦月君の発言に驚いてしまった。

「そ、そんな事ないよ。無理なんてしていないし」

慌てて否定する。しかし睦月君は、
ジッと私を見ていた。なんだか見透かされている気分だ。
うーん。複雑な気分だわ。

その時、あるショップに目が入る。
ガラス越しに見えたネックレスが先生にピッタリだった。
少しゴツい感じのシルバーネックレス。
中心がエメラルド色の石でデザインもロック系に
見える先生のイメージによく似合う。これだわ!
これなら先生に身につけて貰えるかも

「睦月君。ちょっとこのお店に立ち寄ってもいい?」

睦月君に尋ねるとコクりと頷いてくれた。
よし。さっそくショップの中に入り
あのペンダントを購入する。
高かったけど、日頃お世話になっている事を
考えると妥当な値段だろう。
先生……気に入ってくれるといいけど
渡せる日が楽しみだ。

そして待ちに待ったクリスマスイブの当日。
私は、午後からクリスマスパーティーの準備で
大忙しだった。このために、ご馳走用の料理をネットで
調べて研究した。

ケーキも手作りに挑戦中。
ただし練習で作って失敗したケーキの数は数知れず。

「できたー!!見て見て睦月君。
綺麗にスポンジが焼き上がったわよ!?」

本番は、大成功。
ホカホカで綺麗に焼き色がついている。
あの真っ黒いスポンジと比べたら嘘のような出来栄えだ。
すると睦月君は、興味津々とそのスポンジに
触ろうとする。

「あぁ、まだ触ったらダメよ!?傷しちゃうから」

私は、慌てて止めた。
まだスポンジは、熱いから騒いだら危ない。
冷ましてから半分に切って生クリームと
苺をたくさん乗せる。そして
スポンジのもう半分を乗せ生クリームを全体に塗った。

「あ、何か上手く絞れない……」

生クリームを絞ろうとしたら変な方向に
行ってしまった。
すると見ていた睦月君が手を出してきた。

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