イクメン作家と恋心~完全版~(12/30大幅修正済み)

「えーいいじゃん。俺とお前の仲だろ?
せっかく久しぶりの再会じゃないか」

「俺は、一生向こうに行ってくれた方が助かるぞ。
てっか勝手にビールを飲むんじゃねぇーよ!!」

そう言いながら叱られていた。
仲がいいのかは、若干微妙な所?だが
どうやら気心を知れた間柄らしい。2人のやりとりを
聞いていたら何だか笑えてくる。

「おい。そこ笑ってるな!?ってかお前もお前だ。
何で俺を待たずに中に入って行くんだ!?」

そう言われ怒られてしまう。
あ、こっちまで八つ当たりが……。
思わないところで叱られてしまった。

「す、すみません。睦月君が
靴で先生ではないと気づいたのですけど
何故だか止めても中に入っちゃって……」

すると隣に居たはずの睦月君が
浜野さんのもとに行ってしまう。

「おー睦月。お前…見ない内に随分とデカくなったな!?
今は、4歳ぐらいか?
しかし、何で俺だと分かったんだ?」

浜野さんは。喜びながらも質問をする。
そんなに質問したら……。
でも、何で見ない内から浜野さんだと
分かったのか私も気になった。すると睦月君が
「靴で…分かった」と呟いた。靴……?

「何で靴だけで俺だと分かったんだ?」

余計に意味が分からない。
そうしたら先生が理解したみたいで
「あぁ、そういうことか」と納得したように頷いた。
えっ?そのヒントだけで分かったの!?
私は、未だに意味が分からないのに……。

「どういう事でしょうか?」

「大輔は、歩く時に靴をすり減らして
歩く癖があるんだよ。靴のすり減り具合や
泥の付き方でお前だと判断したんだろ。
知り合いで家に勝手に入りそんな歩き方をするの
お前だけだし。本物の泥棒なら
わざわざ靴なんて脱がないからな」

分りやすく説明をしてくれた。あぁ、なるほど。
やっと意味を理解して納得する。
そんな少ないヒントで誰か当てるなんて睦月君凄いわ!!

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