イクメン作家と恋心~完全版~(12/30大幅修正済み)
「あ、ごめん。驚かすつもりはなかったんだけど」
「いえ…こちらの不注意なので……」
実際によく物にぶつかるし、落としたりしている。
すると部屋に行っていた先生が入ってきた。
凄い不機嫌そうな顔で……。
「小野木。お前なぁ~何度、物を壊せば
気が済むんだ!?あぁ?」
「す、すみません。すぐに片付けますので」
ひぃぃっ~!?
怒ってる……凄い不機嫌になっている。
私は、慌てて頭を下げて謝った。怖い……。
「ったく……うるさくて集中が出来ないじゃねーか。
おい。大輔。お前も片付けを手伝ってやれ。どーせ
お前が余計な事を言ってコイツを動揺させたんだろ?」
「へいへーい」
浜野さんは、返事をすると先生は、ブツブツと文句を
言いながらリビングから出て行ってしまった。
そして、散らばったお皿を拾うのを手伝ってくれた。
「あ、私がやりますので
あの……それよりすみませんでした。
せっかく作ってくれた料理をダメにしてしまって」
申し訳ない気持ちで謝罪した。せっかく作ってくれた
チャーハンは、ダメになってしまった。
自分のドジに情けなくなってしまう。
しゅんと落ち込んでいると浜野さんは、ニコッと笑いながら
「藤崎ってさ…何やかんや言う割りには、
面倒みがいいと思わない?
今だって、口に出して無いのに涼花ちゃんが
どうして、そんなドジをしたか当てたし。
よく人を観察してんだよなぁ~興味なさそうにしてさ」
「えっ……?」
驚いて浜野さんを見た。
そういえば…そうかも知れない。
先生が面倒みがいいのは、前から知っていた。
よくなかったら、こんなどんくさい私を面倒くさがって
早々と担当を外されていただろう。
なのに先生は、それをしない。
ブツブツと言いながらも引き受けてくれた。
人を観察しているのは、気づかなかったけど
「先生は、学生の頃も
あんな感じだったのですか?」