イクメン作家と恋心~完全版~(12/30大幅修正済み)

捻挫は、すでに完治している。
急いでタクシーに乗り込み先生宅に向かっていると
スマホから電話がかかってきた。
見てみると知らない番号だった。

「誰かしら?」

恐る恐る電話に出てみる。

『やぁ、元気?俺……神野飛鳥だけど』

するとまさかの神野飛鳥から電話がかかってきた。
何で私の番号を知っているの?
また、こんなかけてほしくない時に……。

『携帯番号。名刺に書いてあったから
連絡したんだ。今いいかな?』

確かに名刺に電話番号が書いてある。
あくまでも仕事用だが……。
この人には、出来るだけ関わりたくない。

「仕事があるので……」

『あぁ、そうなんだ?今、会社?
俺さ……君の会社に向かっているんだよね』

「えっ!?」

早めに話を切り上げようとするが、まさか
神野飛鳥が私の働いているクローバー社に
向かっていると言ってきた。

「何で、また!?」

『君に会いたくて。どうせ電話したところで
会ってくれないと思ってさ。なら会社で
待ち伏せして直接会った方が早いと思ったんだよね』

この人、何を考えているのだろうか!?
会社の辺には、すでに何人かの報道陣が居る。
そんなところを見られたら間違いなく
また変な誤解をされてしまうじゃないのよ!!

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