一級建築士の甘い囁き~ツインソウルはお前だけ~妊娠・出産編
「・・・萌音、萌音、聞こえるか?」
萌音が意識を取り戻した時に、傍から海音の切迫した声が聞こえた。
「海音・・・?赤ちゃん・・・は?」
「大丈夫だ。良かった・・・。萌音に何かあったら俺・・・」
海音は泣いていた。
綺麗な顔からポタポタと涙を流している。
萌音は、そっと海音の頬を撫でると、
「ごめんね。心配かけて。海音はこうなることを心配してくれてたんだよね」
と素直に謝った。
「違う・・・!それだけじゃなくて、嫉妬も混じってた。萌音に頼られている全ての人が羨ましかったんだ。なのに萌音を追い詰めて・・・こうなったのは俺のせいだ」
自分を責める海音に、萌音は違うと首を振る。
「私が意地をはって海音に甘えなかったからだね。『お母さん、素直になりなよ』って双子が教えてくれたんだね。きっと」
萌音の優しい言葉に、海音の顔が苦しみで歪む。
「萌音に何かあったら、俺は生きていけない。佐和田の一件の時にも感じたけど、今回は桁違いに不安で発狂しそうになった。頼むから俺を一人にしないでくれ」
すがり付く海音を見て、萌音はどれ程、海音を不安にさせていたのだろうかと、言葉が足らなかった自分を恨んだ。
なんと声をかければよいかわからなくて、萌音は海音の頭を黙って撫でていた。
そこに、コンコン、とタイミングよくドアをノックする音がした。
「失礼します」
入ってきたのは、現在の萌音の主治医、N大学付属病院、産婦人科医長である森久保竜太先生だった。
萌音が意識を取り戻した時に、傍から海音の切迫した声が聞こえた。
「海音・・・?赤ちゃん・・・は?」
「大丈夫だ。良かった・・・。萌音に何かあったら俺・・・」
海音は泣いていた。
綺麗な顔からポタポタと涙を流している。
萌音は、そっと海音の頬を撫でると、
「ごめんね。心配かけて。海音はこうなることを心配してくれてたんだよね」
と素直に謝った。
「違う・・・!それだけじゃなくて、嫉妬も混じってた。萌音に頼られている全ての人が羨ましかったんだ。なのに萌音を追い詰めて・・・こうなったのは俺のせいだ」
自分を責める海音に、萌音は違うと首を振る。
「私が意地をはって海音に甘えなかったからだね。『お母さん、素直になりなよ』って双子が教えてくれたんだね。きっと」
萌音の優しい言葉に、海音の顔が苦しみで歪む。
「萌音に何かあったら、俺は生きていけない。佐和田の一件の時にも感じたけど、今回は桁違いに不安で発狂しそうになった。頼むから俺を一人にしないでくれ」
すがり付く海音を見て、萌音はどれ程、海音を不安にさせていたのだろうかと、言葉が足らなかった自分を恨んだ。
なんと声をかければよいかわからなくて、萌音は海音の頭を黙って撫でていた。
そこに、コンコン、とタイミングよくドアをノックする音がした。
「失礼します」
入ってきたのは、現在の萌音の主治医、N大学付属病院、産婦人科医長である森久保竜太先生だった。