一級建築士の甘い囁き~ツインソウルはお前だけ~妊娠・出産編
゛仕事の代わりはいる゛

それは貶しているわけでも、馬鹿にしているわけでもない。

そうやって仕事をやりくりし、互いに協力していくことで社会はまわっているのだ。

どんなに立派な人でも、病気や家族の事情で立ち行かなくなることは絶対にある。

環境やタイミングこそ差はあれ、いつかどこかのタイミングでそんな機会は訪れるのだろう。

男である海音を羨ましく思った。

二人の子なのに何故萌音ばかりが・・・、と思ったことも正直一度ではない。

だが、どんなに経験したくても男性は妊娠を経験できないし、出産することもできないのだ。

リスクも多いだろう。

だが、萌音の中の母性が、双子の成長を喜び、その一つ一つに一喜一憂している。

海音だってきっと同じだ。

出産前からこんなに萌音と双子を心配してくれる。

萌音は一人じゃない。

萌音の運命のツインソウルは、こんなにも優しくて誠実で思いやりに溢れた人なのだから。
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