俺様御曹司の専属メイドになりました
薪置き場には女の子たちがいた。

「あれぇ?芹沢さんじゃない。ご主人様はどうしたの?」

嫌みったらしい言い方ね。

「バスでも仲良くしちゃってさ。どうせ金なんでしょ?」

何よ、こいつら。

「藤堂くんもバカよね。こんな貧乏女をメイドにして。しかも金目当てよ?」

悔しい。

だけど、何も言い返せない。

お父さんの契約のせいで働いているけど、結局はお金が関わっているから。

「本当に贅沢な女。あんなイケメン御曹司に仕えることが出来てさぞかしいい気分でしょうね」

女の子たちは笑っていた。

「おい、好き勝手言ってんじゃねぇよ」

「響!?」

響がすごい怖い顔で女の子たちを睨んでいた。

「誰が金目当てだって?自分のことでも言ってんのか?そういうお前らこそ、俺のこと金持ちとしか見てねぇじゃん」

響はあたしをぐっと引き寄せた。

「俺は華以外をメイドにしない。金が関わってなくても華をメイドにする」

え?
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