俺様御曹司の専属メイドになりました
中は真っ暗でパニックになりかけた。

響は静かで何も話してくれない。

響の手だけが心の支えだった。

「もう少しで出るよ」

出るとき、今よりも狭くなった。

「いやっ」

あたしは響の手を離してしまい、座り込んだ。

怖くて震えが収まらない。

助けて。

怖い。

響っ!!

「華」

響はあたしの手を握った。

「落ち着いて行けばいいから」

「うん……」

あたしは響のお陰で何とか出られた。

あの時、暗くて表情は見えなかったけど、響の気配だけで落ち着けた。

それに手を握ってくれてすごく安心した。
< 151 / 247 >

この作品をシェア

pagetop