俺様御曹司の専属メイドになりました
腕から解放されたと思えば、すぐに手を繋がれた。

「ちょ、響………」

私は気づいてしまった。

響の手が震えていることに。

もしかして、お父さんが怖いの?

「………どうも昔から親父は苦手でな」

響の意外すぎる一面に驚いた。

「行こう」

「ああ」

歩き出すのだけれど、響は緊張しているのか動きがぎこちなかった。

あたしは手をぎゅっと強く握った。

「大丈夫だよ。私がついてるから」

「…………ありがとう」

響がお礼を言ってる………。

意外に可愛いところあるじゃん。
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