俺様御曹司の専属メイドになりました
仲良くなれたみたいで嬉しいな。

「では、私はこれで」

西宮さんと別れたあと、響の部屋へまた歩きだした。

コンコン。

「はい」

「響、入るよ」

入るとすぐに抱きしめられた。

え?

パニックになった。

「………ひ、びき?」

「親父に何された?どうもないよな?辞めないよな?」

質問攻めだったけど、抱かれる腕からは怖さがよく分かった。

あたしは抱きしめ返した。

「大丈夫だよ。何もされてない。それに、辞めないよ」

「………よかった」

響はあたしから離れるとソファーで横になった。

安心したようだ。

「あたしに辞めてほしくなかったの?」

「……俺の専属はお前以外いねぇだろ」

え?

響を見ると、少し赤くなっていた。

なんで、赤くなるのよ。

あたしも赤くなるじゃん!
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