俺様御曹司の専属メイドになりました
あたしもブランコ乗りたいな、なんて。

「ねぇ、あたしに代わってよ」

「じゃあ、来い」

行くと響に引っ張られ、あたしは響の膝の上に乗った。

「ちょっと!降ろしてよ!!」

「乗りたいんだろ?」

「ばかっ」

「じゃあ、降ろさない」

響はあたしを強く抱きしめた。

「ねぇ、ブランコだよ?これ」

「望み通りこぐから、紐に掴まれ」

響も紐に掴まり、勢いよくこいだ。

「どう?」

「風が気持ちいい」

「見ろよ。今日は晴れてるから空が綺麗だぞ?」

こいつにも綺麗と思うことがあるんだな。
< 62 / 247 >

この作品をシェア

pagetop