彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)


(――――――――私と仲良くしてくれようとする気持ちは嬉しいけど・・・・)



吉田さんの気持ちは嬉しいけど、現実を見て行動しなければいけない。



「どこで誰が聞いてるかわからないので、親しいとわかる表現はやめましょう?」



諭す意味で、そう伝えたのだが―――――――


「菅原さん・・・まだ、気にしてるの?」

「え?」

「ごめんね・・・本当にひどく・・・私は菅原さんを傷つけてたんだね・・・。」


返ってきた答えは、私の意見に同意する内容じゃなかった。


「少しでも危険を少なくしたいって・・・菅原さんの気持ちはわかるよ。」

「吉田さんはそう思わないんですか?」

「思うよ。思うけど・・・・・ここが私の、踏ん張りどころだと思ってる。」

「え?」

「菅原さんは私の―――――――大切な友達。必要だから、絶対に・・・・・失わないようにするって決めたから・・・!」

「吉田さん?」



そう言うと、私の手を握る吉田さん。



「わかったよ。菅原さんの意見に従う。約束するよ!私のこと、今まで通りの『吉田さん』呼びでいいよ。」

「・・・ごめんなさい。」

「いいよ!だからね!2人だけの時は、『よっちゃん』って呼んで!」

「えっ!?」

「人前では危ないから、お互いに『さん付け』にしよう! 」



それって――――――――!?



「私達友達じゃない?2人だけのフレンドルールにしよう!それならいいでしょう?」

「・・・・・・・・うん。」


(完全に、私とヤマトっぽいルールだな・・・)


内緒で仲良くしてるってところが、同じじゃねぇ?



〔★ダブってしまった★〕


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