彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「凛!荷物が多いんだから、無理して開店時間までに戻ろうとすんなよ!?事故るから、時間気にせず、安全運転で帰ってくるように!」
「はーい、瑞希お兄ちゃんのお言葉に甘えまーす!瑞希お兄ちゃん、行ってきまーす!!」
「だったら、少ない荷物にしてやれよ?てか、凛たーん!俺への行ってきますは~?」
「烈司さんも、行ってきます!瑞希お兄ちゃん、では行ってまいりまーす♪」
「「いってらっしゃい♪」」
バウン、バウン、バウバウバウバウ―――――――ン―――――――!!
私の返事に笑顔で見送ってくれるお兄様2人。
手が触れない代わりに、数回コールしてから発車した。
だからお兄様方がその後、何を話していたかなんて知らない。
「凛たん、俺への扱いが雑だな~可愛いから許すけど。」
「はあ!?あの丁寧さのどこが雑だよ!?」
「訂正。瑞希と比べると、俺への扱いが雑ぅ~」
「あー・・・俺、兄貴なんで♪悪いな♪」
凛について文句を言う烈司に、得意げに返す瑞希。
そんな会話がなされていたことを凛は知らない。
凛が知ったとすれば―――――
(瑞希お兄ちゃんに甘えられてラッキー♪)
好きな人が、自分を甘やかしてくれるということ。
瑞希お兄ちゃんと一緒に行動できないのは残念だけど~チューブジュース飲ませてもらっちゃったから良いよねぇ~♪
(好きな人の『良い顔』が見れたから、良しとしよう!)
かまってもらえてハッピー♪ヤッピー♪キャハ♪
こうして私は、気分良く出発できたのだった。
〔★恋が凛を前向きにした★〕