彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)


(・・・・・・瑠華さん達、喜んでくれるかな・・・?)


あの日・・・・・瑞希お兄ちゃんと映画を見た日、瑠華さんからLINEが来た。

前回、彼女のトークに負けて、アドレス交換していたため、連絡がきてしまったのだけれど~



―あの恋愛映画、どうだった?改めてみようと思うけど、チョコちゃん的にはアタリかハズレか教えて。―



瑠華さんからのLINEは、映画の感想を求めるもの。


(どうしよう・・・。)


正直、困った。


闇夜の瑞希お兄ちゃんしか見てなかったので困ったが―――――――『言葉遣いのひどい男が好きな人にはお勧めです。』と返事した。


その後、爆笑スタンプが来てから、『じゃあ、見るのはやめとくわ。またね。』で会話はしめくくられた。

同じ女の子でも、カンナさんや涼子ちゃんやますみちゃんとは違う・・・なんとも簡単なメッセージ。

涼子ちゃんもシンプルな方だけど、なんとなく、瑠華さんの文面の方がさっぱりしてる気がした。


(・・・・・年が離れてるから、そう感じるのかな・・・・?)


同じ年上でも、瑞希お兄ちゃんは好きな人であり、男性である。

烈司さんとも、獅子島さんとも違う。

モニカちゃんとは同性同士になるのだろうけど・・・違うかな?

百鬼は論外。



(人付き合いって、難しいな・・・・)


そのLINEが来た時にお礼のメッセージもしたけど――――


(やっぱり直接会うのが礼儀だよね?)


そんな思いで、信号待ちをしていたら・・・



「この前さ~後輩の男子がさ、お礼をくれたんだけど~」

「え!?やったじゃん!?お礼の品もらったの!?」



(え?お礼・・・?)



気になる単語が耳に飛び込んできた。

お礼の品について会話していたのは、私と同じように青信号に変わるのを待っていた2人組の女子。

私の立ち位置より前の方に立っていて、見た目からして、多分、瑠華さんと同年代ぐらいの人達だった。


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