彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)


「無理無理!食べきれなくって、困ったわ!こんなスレンダーなお姉様に対して、ホールケーキ1個だよ~!?同じ味ばっかじゃん!?せめて味が違えばさ~」

「あ、わかる~サーティーワンのホールサイズで、パレットなんとかってのが、違う味を6種類楽しめるじゃん?あれなら、飽きないからいいよねぇ~」

「そう!それそれ!ホールで我慢するとしても、せめて同じ6等分ならさ~違う味にしてほしかったわけ!」

「でもさ、もらっといてそんなこと言えなくな~い?」

「言わないって!もち、笑顔で『ありがとー』って伝えたわ!ハートはテンション、下がりまくりだったけどね~」

「キャハハ!優しい大人な対応じゃん!?ドンマ~イ!」



(・・・・・・・・・マジすか・・・・・・・?)



瑠華さんと同じぐらいの年代の女性達の話を聞いて固まる私。



(どうしよう・・・・・・・瑠華さん宛のケーキ、味が同じホールサイズなんですけど・・・・!?)


なぜなら、彼女達の言ったNGワードに、今の私はすべて、あてはまっていたから。


(6人分じゃないけど・・・3人ぐらいで分けれる可愛いサイズのケーキなのですが・・・!?)



瑞希お兄ちゃんが買ったものなので、私に文句はない。



(だけど、今の話だと、瑠華さんは―――――・・・・・・)



ホールケーキをもらって、どう思うだろうか?

この2人組の女子みたいに思ってしまう?


(瑞希お兄ちゃんは気が利かないと―――――瑞希お兄ちゃんの印象を悪くしちゃうかもしれない!!)



〔★凛は瑞希を、悪く思われたくない★〕





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