彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「無事だったんだね!?よかったぁ~!あの時はありがとうね~!」
人懐っこい笑みで、安否を確認してくれる大人。
「そんな、こちらこそ!大変お世話に・・・ご迷惑おかけしました!お兄ちゃんから聞きましたが、すみません!」
嬉しいような恥ずかしいような気持ちで頭を下げれば、いいよいいよ!と言いながら、肩を叩かれた。
「チョコちゃんは悪くないって!丸ちゃん共々、チョコちゃんのおかげで、治安がよくなったんだわ!逆に感謝してる!」
「そ、そうですか?」
「そうそう!」
ニコニコしながら言われ、何とも言えない気持ちになる。
「今日だって、瑞希君からお礼の品を持ってくるって連絡もらってさ~」
「あ!?そうでした!これ、お世話になったお礼の品で~お兄ちゃんからなんですが~!」
「え?本当に持ってきたの~?気を遣わなくていいんだよー?」
「そうはいきません!警察のごたごたに巻き込まれたんですよね?」
「あははは!おかげで、警察が重い腰を上げてくれたよ~ついでに、いろいろ認可も降りて、俺らの負担も減って助かったよ!」
「そう言って頂けると、ありがたいです・・・」
「学さん、手荒れの薬どこ?チョコちゃん、水仕事で手が荒れてるのよ?」
「え!?そうなの!?そっちの棚に、オロナインあるからぬったげて!」
「い、いえ!お気遣いは~」
「しなくていい!チョコは、甘えたらいい・・・!」
「丸山さん。」
「そうよ~はい、ぬりましょうね~?」
座ったままぶっきらぼうに言うお兄さんの言葉を受け、持ってきたオロナインを手際よく私の手に塗る瑠華さん。
そんな瑠華さんを後押しする成人男性2人と、美女にされるがままになる私。
〔★見事な連携プレーだった★〕