彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
完全に瑠華さん達のお言葉に甘える形で、オロナインを塗ってもらう。
「す、すみません!瑠華さん・・・」
「ふふ、いいのよ~お姉さんに任せてね~♪」
「はい・・・」
丁寧な対応をされ、戸惑いつつも受け入れ、自分の手に薬を塗ってくれる美女の様子を見ていた。
そんな私に丸山さんが聞いてきた。
「1人で来たのか?」
「は、はい。あの、丸山さんにはこれを。」
「・・・俺にも?」
「はい!巻き込んでしまいましたが、本当にお世話になりました。ありがとうございます!」
感謝を伝えて差し出すが、相手は気難しい顔をしながら言う。
「子供が気を遣うなよ。」
受け取ろうとしない。
「でも、助けてもらったじゃないですか!?」
「そうだが・・・あんまり高価なものは受け取れない。」
「大丈夫です!高級食材ではないです!一般的な食料ですから!」
「食べ物にしてくれたのか?」
「ダメでしたか・・・?」
「いや・・・助かる・・・ありがとう。」
ドキドキしながら聞けば、どもりながらも、やっと受け取ってくれた。
「こちらこそ!」
それで私もホッとする。
嬉しくなる。
「受け取ってもらえて、よかったです!」
「チョコが・・・選んだのか?」
少しだけ和らいだ表情で聞かれる。
「あ、いえ!お兄ちゃんが用意してくれたので、きちんとしてますよ!」
「・・・あぁ、お兄さんね。」
正直に答えたら、なぜ視線をそらされる。
「心配性のお兄さんだったか?弟に対して、超ブラコンだったか・・・?」
「え?やだぁ~愛されてるってそんなぁ~!優しいんですよぉ~!」
「いや、誰も愛とか言ってねぇーよ?」
「むしろ、僕を子ども扱いして心配してると言いますかぁ~溺愛なんて~照れちゃうなぁ♪うふふふ!!」
「だから溺愛とも言ってないって!!」
〔★凛は自分に都合よく、丸山の言葉を変換した★〕