彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「どんだけ、兄が大好きなんだお前は!?その調子で大人になって、ちゃんと自立できるか不安だぞ!?」
「はい、地球で一番大好きなので、絶対に兄離れできないです。あ、自立と言えば―――――丸山さん!福祉の保護を受けないって聞きましたが、本当ですか?」
「なに自然な受け答えで否定しないんだよ!?しかも大好き宣言までする!?何気に上手に、話題も変えてくれてるしさ、おい!?」
「僕は自他ともに認めるブラコンです。なぜ丸山さんは、行政の力を借りて、生活を立て直さないのですか?」
「自分語りをすんのか、俺へ質問するのか、どっちかに統一してくれ!!」
「今、丸山さんサバイバルを継続すると、なにかと都合が悪くないですか?」
「くっ・・・だから!裁判では、申請中にしてるっ!」
「え!?」
裁判ではって・・・?
(あ・・・そうか!家出っ子達を助ける時、警察に通報して、丸山さん達に証人になってもらったから~その関係か!?)
じゃなきゃ、悪をさばけないもんね~
〔★奴らへは、国からの制裁も必要だ★〕
悪いことしたな・・・
自分の生活だけでも大変な丸山さんを、野生で生きてる皆さんを、法廷バトルに送り込む真似しちゃったからな・・・
(本来は私が出るべきなんだけど、『凛道蓮』で出廷できないからね~)
〔★菅原凛だと、ややこしくなる★〕
『凛道蓮』は、責任ある立場だけど、責任を取ることができない存在。
『菅原凛』の隠れ蓑(みの)だから、表に出れない。
だから、『凛道蓮』がしたことを、どこまで『菅原凛』を隠しながら動けるか。
出来ることは、どれだけ敵の悪事の証拠をつかんで、社会的に存在している人たちに託せるかだ。
そうして、手順を踏んでとどめを刺すだけになった問題を引き継いでもらった。
任せると言えば聞こえが良いけど、けっきょくは『凛道蓮』ができない『仕上げ』を、他の人に丸投げしたのだ。
その1人が丸山さん。
家出っ子達の件、丸山さんの負担になってないか気になった。
気になったので聞いた。