彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「・・・・・あ?なんだこれ?」

「え?なんです?」


瑞希お兄ちゃんの言葉を聞き返せば、彼の表情が引きつった。




「『ガールズバー・パステルカラー』だと・・・?」

「あ!瑠華さんからもらった名刺・・・・」

「「「「「瑠華、だぁ?」」」」」




とたんに、瑞希お兄ちゃんが、先輩達が声をそろえて聞き返してくる。



「瑞希、『瑠華』って誰だ?」

「・・・『NPO法人未来』でボランティアしてる色っぽい女の子なんだけど・・・」

「はあ!?まさか、凛ちゃんの第四の女!?」

「ヤンデレ、真面目、甘えん坊のわがままときて、色っぽい・・・セクシー路線か・・・」

「わはははは!り~ん~す~け~!俺様に紹介しろよぉ~!?」


「ええ!?なんでそうなるのですかぁー!!?」



とんでもない反応をする先輩方に戸惑う。

同時に、嫌な展開を予感していれば、瑞希お兄ちゃんが言った。



「凛・・・『瑠華』って、映画館で会った女だよな?」

「そ、そうですが??」

「この名刺、『ふじこ』って名前なんだけど?」

「え?」

「この名刺の名前は『ふじこ』だぞ?どーゆーことだ、こりゃあ・・・!?」

「あっ、えっと・・・その・・・本名は、『瑠華』なのですがぁ~・・・・」

「わははは!落ち着け、瑞希ィ~!!普通は源氏名しか知らないところを、凛助は本名まで知ってるってほどの関係って話なだけじゃねぇか!?やるな、スケベ小僧!?」

「誰がスケベ小僧ですか!?」

「ガールズバーとは、グレーゾーンの店じゃないか。烈司、覚えはあるか?」

「あ、ここの店、ガールズバーの中でもトップクラスの店じゃんか?別名、キャバ嬢・ホステス育成店。」

「なっ!?」


(キャバ嬢・ホステス育成店!?)




「なんですって~!?」



驚く私以上に、モニカちゃんがかなりよくない声を上げる。



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