彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
国家公務員に通報されなかったことに安堵していれば、口ピアスを退治した男性が言った。
「お前らのボスはどこだ?今度は逃がさねぇぞ?」
(ボス?)
なんですか、それ?
瑠華さんにからんできたしつこい客かと思ったら、そのしつこい客に用があるらしい男2人が現れた。
(しかも、ピアス3兄弟のボスを探してるような口ぶりからして―――――敵対関係なわけ?)
改めて、私をかばってくれた2人を見る。
(見た目は、ヤンキーよね・・・?)
ジーとみていれば、私をかばった銀のブレスレットをした男の人が言った。
「坊や、下がってな。」
「え!?でも・・・」
戸惑う私の側で、焦るように耳ピアスが叫ぶ。
「い、いいのかよ!?龍星軍の縄張りでもめ事おこしてよ!?」
「え?ピアス3兄弟は、龍星軍をご存じですか?」
「誰がピアス3兄弟だ、ガキ!?」
「兄弟だから、おそろいでしてるんでしょう?」
「ちげーよ!顔の作りとか、パーツとか違うだろう!?」
「クズはみんな同じにしか見えないです。」
「がっ!?クズって・・・!?このガキィ~~~~!?」
「か、可愛い顔して毒吐きやがった!?」
「俺、殺意が増したぞ!?」
〔★凛のジャック・フロスト発動、ピアス3兄弟は怒っている★〕
「どうでもいいですよ。」
勝手にキレるピアス3兄弟に我慢をやめ、ため息をつきながら最終通告。
「とりあえず君達、明らかに、劣勢だし、態度悪いし、ここでは完全にアウェーだから帰りなさい。ブー!ブー!」
そう言って、立てた親指を下に向けて、ブーブー言ってみた。
「ブーブー!帰れぇ~」
馬鹿にする意味で、可愛い声で言った。
その結果。
「チョコちゃんの言う通りだ、帰りな!!」
「そうだ!出て行けよ!」
「マジ気持ち悪い!死んでほしいわ!」
「消えるか死ぬかしろ!」
「大嫌いだわ、お前ら!」
「引っ込め!酒がまずくなる!」
「消えろクズ共!」
「「「うっ・・・・!」」」
他の客もブーブーと、文句を言いながら親指を下に向けて文句を言い始めた。
お店の人達まで、同じポージングをしていた。
〔★みんなの気持ちが1つになった★〕