彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「りゅ、龍星軍と・・・この店は、かかわりがあるのかよ!?」
「大ありだ、便所の虫共が!皇助、離してやれ。」
「わっはっはっはっはっ――――――!!」
バーン!!
「ぎゃふん!?」
「べひゃん!?」
瑞希お兄ちゃんの指示で、それぞれ片手でつかんでいた男2人を、同時に床にたたきつける百鬼。
「うっ、ああああ!顔が!顔がぁー!?」
「ピ、ピアスしてた部分が痛いよぉー!!」
のたうち回る悪い奴らを見て、野獣が楽しそうに笑う。
「わはははは!モロ、顔面入ったなぁー!?感謝しろー!力加減はしてやったぞこの野郎~!?」
「そういうわけだから、さっさと仲良く帰って下さい。」
これ以上、身内の・・・百鬼の被害が拡大しないためにも、まとめる感じでピアス3兄弟に伝えた。
「二度と、このお店と『ふじこ』にストーカーすると~・・・・・タダじゃおかねぇぞ・・・!?」
「ひっひぃ!!わ・・・わかったよ!」
「ま、待ってくれ!」
「お、置いてくなよ!」
「うっせぇ!わかってんだよ!」
叩きつけられた仲間を鼻ピアスが抱え、口ピアスと耳ピアスもすがりつく。
「に、二度と来るかバーカ!」
小学生みたいな捨てセリフを言う耳ピアス。
そして3人仲良く、男達は団子状態で店から逃げて行った。
「がはははは!あっぱれだ、チョコちゃん!」
「ありがとうございます。」
それを見て、私を褒めてくれる会長さん。
「わはははは!り~ん~す~け~!もうちょっと粘れよ!!暴れたりねぇぞ!?」
逆に百鬼は怒ってきた。
「世間的には、やりすぎですよ。」
ムッとしながら言えば、別の声が言う。
「ばーか。ああいうタイプは、今ぐらいがちょうどいい。」
「瑞希お兄ちゃん!?」
絶対無二の王子様のお言葉。
「関わりたねぇって、思わせないと馬鹿はわからねぇ。覚えてとけ、凛。」
「はい!お兄ちゃんがそう言うなら~わかりました♪」
「よし。」
同意しながらうなずけば、瑞希お兄ちゃんが頭を撫でてくれた。
幸せだわ♪
「つーか、あんたら無茶苦茶だな?」
「人間をゴミのように・・・やりすぎだろう?」
「あん?誰だ、オメーら?」
「あ、僕を救ってくれた方々です。」
呆れる男性達を紹介すれば、瑞希お兄ちゃんが顔をゆがめる。