彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
◇惚れた腫れた、切った張った、凛も周りも大騒ぎ!!◇



ふじこさんこと瑠華さんからの平手うちは、思ったよりも痛かった。




「大丈夫か、凛?」

「はい・・・」




ガールズバーから『Felicita(フェリチータ)』に帰ってきた私達は、凛道蓮の、私の部屋に集まっていた。



「あのアマぁぁぁ!!凛ちゃんのお顔に傷をつけやがって!!」

「落ち着け。凛道の股間を蹴らんかっただけ、大目に見てやろう。」

「わははは!グーだったら、凛助にもっとダメージ与えられてたのによぉ~!殴る時に、少しは理性が残ってたのか!?」

「うるせぇーぞ、オメーら!やられたことには変わりねぇーんだよ!」

「す、すみません、瑞希お兄ちゃん。総長なのにやられまして・・・」

「ばか!お前は硬派なんだから、手を出せなくて仕方ないだろう!?かなり、不意打ちだったしよ・・・!」



苦々しく言うと、モニカちゃんが用意した濡れタオルで私のほっぺを冷やしてくれてる好きな人。

ベッドに腰かける私の正面に、瑞希お兄ちゃんが座り込み、私を手当てして下さっていた。

その周りには、私を心配して(!?)烈司さん以外の3人の先輩も待機していた。



「キィー!なにあの女!?急にヒステリー起こすなんて、頭おかしいんじゃないのぉ!?」

「だからって、お前までヒステリーを起こすな、モニカ。」

「わはははは!あの巨乳ちゃん、生理でイラついてたのかもなぁ!!」

「はあ!?んなぁ理由で凛ちゃんを叩かれちゃ、かなわねぇーぞオイ!?」

「良いから落ち着け、モニカ。」

「だって、みーちゃん!!」



見かねた瑞希お兄ちゃんが口を開く。



「ムカつく気持ちはわかるが、でかい声で騒ぐな。」

「でもぉ!!」

「つーか!!俺もモニカの意見には同感だ。」

「え!?」

「瑞希お兄ちゃん?」



思わず好きな人を見れば、険しい顔をしていた。



「なんなんだ、あの女?」

「え?鳴海瑠華さんです。」

「そういう意味で聞いたんじゃねぇーよ、凛・・・!」



怒る顔も可愛いと思いながら答えれば、呆れた顔になる瑞希お兄ちゃん。


うん、呆れる顔も好きぃ♪



〔★瑞希なら、どんな顔でもいいらしい★〕


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