彼は高嶺のヤンキー様６（元ヤン）

「やめろ高千穂！凛さんから手を放せ！」

「ウェイウェイウェイ！リンリンが伸びるぅ～！」

「はは！いい気味だぜ、りんどー」

「馬鹿言ってないで、止めるの手伝え、悠斗！」

「オラ！そこまでにしろ！」



私とカンナさんの間に可児君が割って入り、秀君がカンナさんを抑え、ちーちゃんが私を背後へと隠す。



「大丈夫ですか、凛さん！？なにしてんだよ高千穂！凛さんがやり返さないとわかってて、テメーは！」

「ありがとう、可児君。大丈夫です。」

「本人もそう言ってんだろう！つーか、やり返せよクソばか凛！」

「言いすぎだぞ、カンナ！身内でもめてる場合じゃねぇだろう？いくら凛クンがモテるからってよーマジ、怒っていいぜ、凛クン？」

「ありがとう、秀君。僕、カンナさんが好きだから怒れません。」

「って！？ど、どさくさにまぎれてなにいってんだ、ばかっ！ばかばかばかぁ！！」

「ウェイウェイウェイ～！カンナっち～お顔がぁ～照れ照れの真っ赤っか！リンリンはほっぺが、真っ赤っかで、痛い～？痛いの痛いの飛んでけー！でOK～！？」

「ありがとう、ちーちゃん。痛みが飛んでいきました。なので、作戦会議に戻ります。」

「この流れで戻れんのかよ、凛！？」

「とりあえず、確認のためにも、『GREAT　STAGE』が１年前まで埼玉で悪さして逃げ出した『龍勢偉鎧（りゅうせいがい）』の奴と同じかどうか調べましょう。」

「あたしは無視か！？いい根性だな！？いいけどよぉー！！」

「――――つなぐ！」

「はい、わが君！」



気を取り直して、情報通の名を呼べば、すっと私の側に来て頭を下げた。

てか、そういうことしなくていいのにな・・・




「身元調査、任せてもいいですか？」

「もちろんです、わが君♪」

「うははは！忍者のつーちゃんなら、適任やなぁ～！」

「くそっ！俺も忍術さえ使えれば！凛さんのお役に立てるのに！」

「可児君はそのままでいいですから！つなぐ、任せますよ？」

「もちろんもちろん♪俺にお任せくださるなら、悪いようにはいたしません。」

「良い結果になりますか？」

「おそれながら、良い結果にしかなりません。」

「無理しなくていいですからね？」

「御意。では、仲間を使う権限を頂きたいのですが・・・」

「誰が必要？」





私の問いに、つなぐはニッコリ笑う。