彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「ああ!?テメーも邪魔する気か、関西人!?俺と凛さんのコンビプレーを!?あと俺は五分刈りだ!!」
「ウェイウェイウェーイ!?WhyWhyWhy~!?ヤマトっち~なーぜ、意地悪する系~??」
何度も話しかけている私ではなく、ヤマトの言葉に反応する2人。
「つーか、五十嵐じゃなくても無理って気づけよ。」
「高千穂?」
「カンナっち?」
そこへフォローする形で、あきれ顔のカンナさんが言った。
「あたしら東山メンバーは、全員ムカつく2組に、凛はピアス3兄弟に、『顔』を見られてるから、アウトってこと忘れたのか?」
「「あ!?」」」
カンナさんの言葉に、喧嘩していた2人が仲良く声をそろえる。
「凛もそれが言いたかったんだろう?」
「はい!さすがです、カンナさん!ありがとうございま~す!」
「けっ!しっかりしてくれよ~」
お礼を言えば、そっぽを向くヤンキーガール。
そうなの私、見張りはできないんだよねー
「おのれ高千穂!上手く凛さんの好感度を上げやがって・・・!凛さんの本妻としての余裕が、俺をおびやかすとは・・・!」
「ウェイウェイウェイ!言えてる~だからカンナっちは油断できなーい、鬼ヤバぁ~!リンリンへラブラブし過ぎっしょー!?」
「はあ!?八つ当たりでデマ流してんじゃねぇーよ!?誰が凛とラブラブの本妻だ!?」
「そうだそうだー!カンナに謝れー!!ふざけんなお前らー!」
「うははは!つーことで、この場で顔見られてへんわしだけやー!」
「俺も見られてねぇーぞ?」
そう言って、戸口からひょこっと顔を出したは――――
「瑞希お兄ちゃん!?」
「瑞希先輩!?」
私の大好きな瑞希お兄ちゃん。
突然の登場に私はドキッとしたが、相手は私達を見ながら不思議そうに言った。