彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「あれ?まだ話し合い中か?関山は出て行ったよな?」

「は、はい!準備があるので先に帰宅を~」

「ふーん・・・・・五十嵐!『GREAT STAGE(ぐれーとすてーじ)』で張り込みをするのか?」

「はい!なんやそうなりそうで~!つーちゃんからも、ヘルプ要請もらってるんで大変ですわ~!頼られてまんねん!うはははは!」

「そうか・・・だったら、俺も付き合ってやるよ、張り込み。」

「「え!?」」



瑞希お兄ちゃんのその一言で、今度は私と円城寺君の声がそろう。



「五十嵐1人じゃ、心配だろう?俺はまだ、顔は覚えられてねぇと思うから。」

「ほんまでっかー!?うはははは!どないしようか凛!?」

「僕も行きます!!」



〔★凛は参加表明をした★〕



「俺もだ!!瑞希先輩のお供をする!」



私を押しのけるようにして、円城寺君まで立候補してきた。



「ぼ、僕だって、お供できます!」

「うるせぇ!テメーは引っ込んでろ!」

「円城寺君が遠慮して下さい!」

「うはははは!譲り合いは無理やけど、一緒に共同でやろういう気持ちはないんかのぉ~!?なぁ、瑞希はーん!?」

「そうだな・・・」



ヤマトの言葉に、あきれ顔で瑞希お兄ちゃんがおっしゃった。



「お供って、お前らな~俺は五十嵐の付き添いしてやるだけだぞ?凛も大河も、顔見られてるだろう?」

「ぐっ!?そ、そうすっけど~」

「サングラスをかけます!」

「凛道!?」



言葉をにごすライバルの横で、大声でアピールする。



「髪型も変えて、カジノのお店にいる人っぽく変装します!」



好きな人に向かって、一生懸命、提案をする。



「だから僕も張り込みに、瑞希お兄ちゃんと一緒に張り込みさせて下さい!総長として、現場に行かせて下さいっ!!」



自分の気持ちを伝えた。



「うははは!凛~わしはー?わしと一緒に張り込みする気はあるよな~?」

「お願いします!真田瑞希先輩!!」



瑞希お兄ちゃんの目を見ながら訴えた。

そんな私を、目を細めながら見返してくる瑞希お兄ちゃん。



「うははは!わしもおるんやけど~?なぁーなぁー凛ー?」



わしはー?わしはー?と言って、私の視界をふさいでくるヤマトを何度か、押しのけながら見つめる。

どれぐらい見つめ合えたかわからないけど、フーとため息をついた後で瑞希お兄ちゃんは言った。




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