彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
◇助けて、助けられて、助ける!?凛の人情ループ!!◇
友達である彼女は私に言った。
「すがちゃんが教えてくれたところ、テストに出たんだ!おかげで、良い点とれそうだよ!」
「それはよかったです。」
(私の方は良くないけどね・・・・)
笑顔で紙パックのジュースを飲むよっちゃんに、作り笑いで対応する私。
本日の菅原凛は、いつも通りに登校して、実力テストを受けた後、よっちゃんと体育館裏でお昼済ませたら、わかれる予定でありました。
いつもならここでお別れだったのですが――――――――――
「え!?一緒に勉強!?」
「そう!少しだけでいいから、一緒に勉強してほしいの!わからないところを、教えてほしいの!お願いします!」
引き留められました。
(困るよ!学校終わったら、すぐに凛道連になって瑞希お兄ちゃんに会いたいのにさ!!)
合掌しながら言う相手を見て、私は神でも仏でもないから、このお願いは却下しようと思った。
(特に今日は、張り込みもあるから、早く会わなきゃダメなのに!)
〔★張り込みがなくても、早く会いに行っている★〕
「わからないなら、担当教科の先生に聞いた方がいいですよ?」
「うちのクラスの数学担当、すがちゃんのところの数学担当と違って、聞いてもわからないんだよ!それなのにあたし、約束しちゃったの・・・・!」
「約束?誰とどんな約束ですか?」
「小村さんと・・・」
「え!?小村さんって、よっちゃんをいじめてる!?」
「そう!実はあたしがわからないところが、小村さん達もわからなくて、あたしに教えろって!断ったら、教師にわからないようにもっとあたしで遊ぶかもって・・・!」
「あ―――――――――少しだけなら時間あるので、付き合いましょう!」
(そんなこと聞いて、断れるかボケ!!)
こうして、しかたなぁ~~~~~~く!
よっちゃんの数学の先生役をやることになった。
問題なのは・・・・・
「場所、どうしましょうか・・・?」
「図書館だと、小村さん達が行くって言ってたから、鉢合わせしたらやばいよ!」
と、相手が証言しているので、図書館は使えない。
「この辺りだと、スタバとかどうかな?」
「いえ、遠いのは困ります。」
そうとも、瑞希お兄ちゃん家から遠いところは困る。