彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「おい、オメーら!話はそこまでにしろ!凛、ヤマト、行くぞ!」
「はい、瑞希お兄ちゃん!」
「うははは、はーい!」
瑞希お兄ちゃんが声をかけてくれたこともあって、そのままガレージに移動する私達。
「あ、お見送りします、瑞希先輩!」
「凛さんのお見送り!」
「リンリ~ン!」
「わが君!」
「瑞希に、張り込み用のバイクのことを言わねぇとな~」
「わざわざ用意してあげたんでしょ?やさしー!」
「単車から龍星軍のものだとバレますからね~」
そう口々に言いながら、全員がついて来た。
〔★みんな凛達が気になっている★〕
「瑞希、張り込み用のバイクはこれだ。」
「ホンダの原付か。」
初めて見る、黒と緑の原付がガレージに置かれていた。
瑞希お兄ちゃんはバイクを見てからヤマトを見る。
「凛は俺のケツに乗せる。ヤマト、好きな方を選べ。」
「はあ!?凛道を瑞希先輩の後ろに乗せるんすか!?」
「うはははは!その方がええですわ!ほな、わしは緑にしまーす!」
「凛、黒で良いな?」
「瑞希お兄ちゃんと一緒なら何でもいいです!」
「おのれ、凛道・・・!」
「抑えろ、大河!」
「キレるな、大河。」
あらぶりそうな円城寺君を、両脇からなだめてくれる爆裂団男子2名。
「みっともねぇーぞ!凛に妬くな!」
「妬いてねぇよクソ女!」
「円城寺君、カンナさんは素敵な女性です!クソを付けないで下さい!」
「な!?ば、ばかやろぉ・・・!」
「ぐあああああ!?おのれ、りんどー!」
「だから、オメーまでキレるな悠斗!」
荒れる爆裂団を横目に、瑞希鬼ちゃんは言った。
「そんじゃ、俺らで、敵の様子をのぞいてくっから。」
「瑞希~あんまり出しゃばるなよー?凛たんも気を付けて。」
「みーちゃん、凛ちゃんにケガさせないでね!いってらっしゃい、凛ちゃん~チュ!」
「いってきます、モニカちゃん。」
「コラ。」
「痛い!?」
モニカちゃんのいってらっしゃいのチューをほっぺに受けたら、反対側のほっぺをカンナさんがつねった。