彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「うはははは!まさか、パシリ役になるとは思わんかったわー!瑞希はん、お姉さんって呼ばれたからって、八つ当たりがきついのー」
「お兄ちゃんじゃなくても怒りますよ!?君は知ってて、お姉さん呼びをするからいけないのですよ!?お姉さんと言わなければ、僕と同じ後輩コースで済んだと思いますよ!?お姉さんと言われるのが嫌ってわかってるのに、なんでそう呼ぶんですか!?」
「うはっはっはっ!すまんすまん!とりま、急ごうや~わし、はよぉジュースこうて帰らへんとしかられさかい!」
「わかってますよ。あ、あそこですかね?」
お目当ての自動販売機コーナーは、おしゃれなイスとテーブルが数席ほど設置されていた。
自動販売機は種類も多く、飲み物以外の自販機もあった。
「うははははは!休憩スペースやなぁ~!?」
「そうですね。これなら、ここで飲食できますね。」
「うはははは!トイレ反対側とは、衛生面でも大丈夫そうやなぁー!?さっき通行人の会話聞いたんやけど、ここのトイレ、男子便所、女子便所、男女共同やったさかい、凛もおトイレ気にせんでええんちゃうかー!?凛がもろうたお金を全部、ジュースにしても大丈夫やで!」
「全部飲み物になんてしませんよ!お腹がパンパンになるし、おつりは返します!」
「うははは!そういうとこ真面目やなぁ~ほなわしは、最初にジュースさんらを買おうか~!紙パックもええけど、ペットボトル容器の方が、好きな量だけ飲んでフタ閉めて、飲みきれん時のお持ち帰りに便利やから、ペットボトルにしよー!」
そう言うと、瑞希お兄ちゃんからもらったお札をアサヒ飲料の自動販売機に入れるヤマト。
点めつしたら、片手で頼まれたポカリスエットのボタンを押し、もう片手でおつりボタンを押すヤマト。