彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「わしも、お姉さま言わんかったら、おつり替えさんで良かったんかもしれへんけど、それがなくても瑞希はんの凛への特別扱いは変わらへん思うで~!?うはははは!愛されとるのぉ凛君!?」
私を冷かしながら、サントリーの自動販売機のGREEN DAKARAを、コカ・コーラの自動販売機のファンタの白桃味を押す。
「えんなんとか君には悪いけど~凛の一人勝ちや思うでー!?うはははは!ほな、今日も気張って、いろいろ楽しみながらしてこうなぁー!?」
ラストスパートで、コカ・コーラの自動販売機からファンタの白桃味を、サントリーの自動販売機からCCレモンを回収してエコバックに入れた。
「よっしゃ!これでお使い終了や~!うはははは!」
「すごい買い方しましたね!?」
ずっとしゃべりっぱなしもすごいけど!
(無駄なく買う姿にスカッとするよ!?)
〔★完全な流れ作業だった★〕
「うはははは!関西人は、常に楽しみと個性を求めるねん!5000円も、もろたんやったら楽な買い方したいがなぁ~!?あ!?見てみぃ凛!たこ焼きや!ここ、『ニチレイ自販機』の~『24hr.HOT MENU』があるやんか!?ホッとドリンクならぬ、ホットフードを提供してくれるマシーンやで!」
ヤマトが食いついたのは、存在感ある食べ物の自動販売機。
「わぁ~僕、初めて見ました。」
「マジか!?たこ焼きでええやん!食べ物これにするわ!!」
「え?」
お札を見せながら言うヤマトに不安を覚える。
「全部、たこ焼きにしませんよね?」
私の問いに、ヤマトは不思議そうな顔で言った。
「するで!?うははは!たこ焼きオンリーで人数分、買えるさかい!」
「やっぱりか関西人!?」
〔★ヤマトは、たこ焼きの一択だった★〕