彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「おおきに!この恩返しは必ずするで!」

「だったら、静かにして下さい!目立ってます!」

「うははは!めんごめんご!」



お茶目にいながら私を地面に返すヤマト。



「あ、ニチレイの自販機、全部で4台あるんか!?他に買いそうな人、おらへんし、残り3台も使おうかぁー千円ずつ入れて4台同時購入や!うははは!」

「ちょ、それだと小銭がたくさん増えて重くなるじゃないですか!?返してもらう側が困るからやめて!!」



頭の良い買い方かもしれないとけど、瑞希お兄ちゃんの負担になるようなことは避けたい。そんな私の想いはヤマトに通じた。



「うははは!凛がそないゆーなら我慢しよか!?凛、この自販機初めてやろう!?ワクワクするやろう!?楽しみやろう!?さぁ~どんな感じで買えるかなぁ~うははははは!!」

「落ち着いて下さい!」



〔★ヤマトの方がはしゃいでいた★〕



ヤマトをなだめつつ、お金を入れてたこ焼きボタンを押す。



「ん・・・出てきませんね?」

「うはははは!温めとるから、120秒待ってや!」

「え!?どこから、120という数字が??」

「表示に書いとるで~!うはははは!」

「あ・・・本当だ。」



そうこうしているうちに、カタンと音がして出来上がりの表示が点めつした。



「出来たみたいですね。」



あったかいたこ焼きの入った箱は、なんとなくレンジから取り出す冷凍食品を連想させた。



「うははは!たこ焼きたこ焼き!これ、凛におごってもろうたゆーたら、没収されへんやろうか!?わし、パシリやから食べ文無しと言われたらどないしょー!?」

「あ~・・・ここで食べていきなさい。責任は僕が撮ります。君が食べてる間に、みんなで食べれそうなものをニチレイの自販機で買っときますから。」

「さすが凛!男前~!愛してるぅ~!」

「はいはい、いいから、瑞希お兄ちゃんから渡されたお金出してください。」

「うはははは!いただきまーす!」



私にお札を渡すと、近くの椅子に座って食べ始めるヤマト。

関西男子がモグモグしてる間に、フライドポテトとからあげチキンのボタンを押した。

人数も多いし、待ち時間がもったいないので・・・2台同時に使うことを、神様、お許しください。



〔★凛はヤマトの提案を、半分だけ実行した★〕




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