彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「うははは!うまかったぁ~ごちそうさん!」

「もう食べたんですか!?」



早食いにもほどがあると、私に気を遣ったんじゃないかと思って聞けば、大丈夫やと笑顔で言うヤマト。



「わし、あついのは得意やねん!おおきになぁ~凛!気遣いやなくて、早食いやねん!うはははは!」

「・・・そう言うことにしておきます。ありがとう。」

「どういたしまして!引き留めても~たけど、ほな、ここでばらけようか~!しばしのお別れや!うははは!」

「はい、わかりました。今、2台の自販機で、フライドポテトとからあげチキン待ちです。はい、これがおつり。」



預かったお金を返しながら伝えた。



「気を付けて下さいね、ヤマト?」

「うはははは!凛もなぁー!?変なの引き寄せんようにのぉー!?」

「引き寄せてないですよ。縁起でもない。」

「そんな無自覚な凛にはキリンの自販機の生茶の555mlがおススメや!ゴロ合わせがGOGOGOで、縁起がええから、こうときや!キリンの生茶好きやろう!?サントリーの自販機の横がキリンさんやで!動物ちゃうけどなー!生茶サイズがミニの280mlと大きい555があるけど、遠慮せんと555mlの方を買うんで!たかが10円の遠慮すると存するで!値段は10円でも、量にしたら、275mlの違いって、10円追加すれば、ほぼ2倍になるってことやで!?うはははは!」

「わかった!わかりました!僕のことはいいから、お兄ちゃん達の食べ物を~」

「お!フライドポテトが出てきた、出てきた~!凛は食べ物、なに買うんや!?」

「え?いや、お腹すいてるような、すいてないような感じなのでやめ・・・」

「育ち盛りやから食べときや!夏バテが出るころやから体力付けにゃあかん!自分細いから少しぐらい脂肪があった方がいいで!うはははは!」

「あ、ありがとう。お腹がすいたら食べるので~」

「ほな、たこ焼きこうといたるわ!食べれんかったらわしに任せてや!お腹に片づけてるからのー!うはははは!」

「それ自分が食べたいだけでしょう!?」

「あ、からあげチキンも出てきたわー!次こそ、たこ焼きたこ焼き!」



ご機嫌な様子で、お金を入れてたこ焼きのボタンを連打する関西男子。





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