彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「この時間やから、カロリーは低いのにした方がええで!ここの『ニチレイ自販機』のラインナップは、焼きそば・ホットドック・焼きおにぎり・唐揚げチキン・タイ焼き・フライドポテト・チキン&ポテト・ハンバーガーセットやからぁ~揚げもんはさけて~でも、唐揚げが胸肉ならセーフか!?やっぱりたこ焼き、もう1舟(ふね)追加しよか!?たこ焼き♪たこ焼き♪うははは!」
「うるせぇー!もう行くって言ってんだろうっ!?」
「うははは!照れるなやっ!瑞希はんに、後輩君がわしのこと好きやさかい、自分のジュースを買うよりも先に、たこ焼きをこうてくれたって自慢しよーうはははは!」
「デマ流すなやめろー!!」
「りょーかい、りょーかい、うははははは!!健闘を祈るわ!ホンマたこ焼き、おーきに!うはははは!最低1個はたこ焼き食べれるから幸せ♪ほななぁ~!」
そう言い残すと、やっと嵐のような男は、私の愛する人のもとへと去って行った。
「はーはーはー!ヤマトといると、カロリーの消費が早いわ・・・!」
ヤマトのアドバイスもあり、キリンの自動販売機で生茶を購入。
口を開けて冷たいお茶を飲んだおかげで、少し落ち着くことができた。
(瑞希お兄ちゃん、どうしてるかな・・・?)
やってきた方角を見れば、人だかりができているのでさすがだと思う。
(可能だったら、聞き込みとか・・・ゲームに負けてる人を見つけて、どんなふうに借金を背負わされているのか、その流れを知りたいんだよね~)
ああ、のどがかわく。
(瑞希お兄ちゃんの見てる前で、ヘマはできない。必ず、なにかしら収穫して帰らないと・・・)
冷房が聞いてはいたけど、ペットボトルのお茶を飲み方だけの渇きがあった。
カラをごみ箱に捨てて、注意深く、できるだけ自然な態度で、店内を見て回る。