彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「面白いよね、ここ。あなたは、なんのゲームをするために来たの?」

「え?えーと・・・」



(なんでこの子、私に声をかけたんだろう・・・)



まさか、客と見せかけた勧誘?

その可能性もあったので、先手を取って伝えた。



「申し訳ありませんが、僕にゲームの初ログインをお願いされても、かなえることは―――」

「あ、違う違う!ごめんなさい!私、お店の人じゃないです!だからゲームへのアクセスを勧めたりしません!ここには遊びに来ただけの普通のお客ですから!」

「そうでしたか・・・」



ということは、この子はプレイヤーの方か・・・。



(じゃあなんで、私に話しかけてきたの?)



考えられる可能性は1つ。



「申し訳ありませんが、ゲームのお友達紹介ポイントが欲しいがために、あなたの友達と偽ってゲーム登録やログインすることもできません。」

「それも違うよ!初対面の人に、偽装の友情を求めてるわけでもないです!今、スタッフさんと話してるのが聞こえたから、つい声かけちゃっただけで~悪意とかないから!」

「はぁ・・・」



確かに、持ってなさそうな身振り手振り。



「あなたの話し方が丁寧だったから、話しかけてもいいかなぁ~と思って・・・誤解させちゃって、ごめんなさいね?急に話しかけて、驚かせちゃったかな?」

「そうでしたか。」



(・・・害はなさそうね。)



というか、遊びに来たと言うことは―――――



(この子がお客さんならば、GREATSTAGEについての聞き込みの情報になるかもしれない。)



そう判断して、このまま会話を続けることを選らぶ。





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