彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「僕は今日初めて来たんですけど・・・君は?よく来るのですか?」

「え!?そうなの?実は私も初なの~!いつもは、アイホォンで参加なんだけどね~」

「え?iPhoneがあるのに、何でここに来たのですか?」

「だって、お店でログインしたら、ポイントたくさんもらえるって言うから。」



(瑞希お兄ちゃんの予想ビンゴ!)



「あなたも、ポイントほしくてきたんじゃないの?」

「え・・・あーうん。」

「だよね~結構ポイント使っちゃうから、稼ぐのが大変でさ~ねぇ、よかったら友達にならない?アカウントはなに?私はピンキーラビット!」

「え?」

「誰にここを紹介してもらったの?周りにも遊んでる友達はいるの?」

「え!?」

「いくらぐらい課金で使うの?お小遣い足りなくなったらどうしてるの?」

「ええ!?」

「お店の方に来れば、リスク少な目でお金貸してくれるって聞いたの!どうやるか知らなーい!?」

「え、えーと・・・」



次々と質問してくる相手。

返事に困りつつも、その質問内容が引っ掛かった。



(ずいぶんと、根掘り葉掘り聞くな・・・)





「そこらへんにしてもらおうか?」

「きゃ!?」





そんな声と共に、女の子から悲鳴が上がる。



「え!?」



何事かと思ってみれば、店員が女の子の腕をつかんでいた。





(しかも、鼻ピアスじゃないの!?)





お前、カウンター担当じゃなかったの!?





〔★ザコキャラが現れた★〕




「なにするの!?」

「うるせぇ!おい、ここにいた!来てくれ!」

「そこにいたのか!?」

「マジで、また来たのかテメー!」




鼻ピアスが声をあげれば、他のスタッフと共に口ピアスと耳ピアスも来た。




〔★ザコキャラの遠吠え、仲間を呼んだ★〕



(なんでこいつら・・・!?)

この女のことも関係あるの!?




「どうやってもぐりこんだ!?すり抜けて入ってきたんだ!?」

「なんのことよ!?放してよ!」

「とぼけるな!お前、『あいつ』の女だろう!?」



(『あいつ』?)



鼻ピアスの言葉が引っ掛かったが―――――――




「痛い!離してっ!」




鼻ピアスのごつい手が、きゃしゃな女の子の腕に食い込む。

苦痛で顔をゆがめる美少女。

それで私のスイッチが入った。

不良モード、ON!





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