彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「どうして君がそれを―――――知ってるんだい?」

「そういうあなた達は?」

「僕らも『龍勢偉鎧』を調べていて・・・」

「って、言うなよ凛!!」

「そうなの!?よかったら、情報交換しませんか!?」

「情報交換?」



瑞希お兄ちゃんに怒られたが、そのお叱りを帳消しにできそうな返事をする美少女。

しかし瑞希お兄ちゃんは、あきれ顔で美少女に言った。




「馬鹿言うな、お嬢ちゃん。オメーの情報が、俺らの情報より使えるとは思えないぞ?」

「そんなことない!私はあいつらが、『永山ぐれいと』が埼玉にいた時からの情報を持ってるのよ!?」

「埼玉・・・」

「永山ぐれいと、ね・・・」

「うははは!」




やっぱり、ちーちゃんの情報と同じ。





「知らないでしょ?あいつらが埼玉から逃げてきたってこと?愚連隊なのに、半グレも気取って、嫌な感じだったのが、ここでスポンサー見つけたから違法な闇カジノのお店を―――――――」

「亜都子!!」




必死で話す女の子の声を、別の声がかき消す。




「なにやってんだ、亜都子!?」




声のする方を見れば、2つのシルエット。




(え!?瑠華さんを助けた時にいた2人組!?)

「龍ちゃん、お兄ちゃん!」

「え!?龍ちゃん?」

「お兄ちゃんって・・・兄弟か?」

「そうです!」




瑞希お兄ちゃんの問いかけに即答する美少女。

すると兄と呼ばれた方が、私を見ながら叫んだ。




「あれ!?お前どっかで見た体のサイズじゃねぇか!?」

(サイズって・・・)




新しいな、その聞き方。




〔★そして失礼だ★〕






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