彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「亜都司お兄ちゃん!」
「お兄ちゃん!」
「あ、亜都子はいいが!痛たたた!お前に!いたたた!兄と!呼ばれたくは~ないっ!いてぇ!」
「違うから!!僕が言う『お兄ちゃん』は、君の顔をクラッシュしようとしてるお兄ちゃんの方ですから!!」
「あ!?こい痛たたた!?え!?こ痛たたた!おに痛たたた!?」
「うはははは!うまいのぉ~つなげ言葉!」
「感心してる場合じゃないですよ、ヤマト!」
「私のおにいちゃんがぁー!」
「こ、こい痛たたた!こっいつ!女だろう凛道蓮!?」「だーから、俺は女じゃ―――――――――――!!」
「そいつは男だ!!!」
その言葉に合わせ、まぶしい光が私達を包み込む。
全員が目を閉じで、開いた時、明かりは消え、その場の人数が増えていた。
「いつから弱い者いじめをするようになったんだ、瑞希~!?」
「おじさん!?」
「あん?バラさん?」
現れたのは、警部のフジバラさんだった。
「うはははは!バラさんが来たぁ~!」
「俺もいる!」
ヤマトの声に、自己主張のしたのは、岩倉という名の若い警官。
そんな若者に「静かにしろ!」と言いながら小突くと、不機嫌そうな声でバラさんは言った。
「たくっ!たまには外に飯を食いにって、出てみればよぉ~瑞希~相変わらす女顔だな~」
「ほっとけよ!」
吐き捨てるように言う瑞希お兄ちゃんを見て、今だと思った。
「瑞希お兄ちゃん!!速水さんを、放してあげて下さい!」
「・・・・凛に感謝しろよ。」
警察のおかげか、私への愛か、私への愛か、わからないけど~瑞希お兄ちゃんは速水亜都司から手を離した。
〔★凛は自分への愛だと思いたい様子だ★〕