彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「うははは!盛り上がってきたのぉ~愉快愉快!」
「楽しまないで、止める方向で協力して下さいよ!」
「つーか、警察の前でタイマン宣言すんなよ!お前ら2人、『闘邪駆鬼(とうじゃくき)』の神城龍志に速水亜都司だろう?埼玉から出張してくるとはご苦労なこったな?」
警察の正論に彼らの視線がバラさんに向けられた。
「な!?なんで俺らのことを!?」
「・・・知ってるんすか?」
「龍星軍を相手にする仕事だと、全国の県警との横のつながりが広がるんだよ。」
「という説明をして下さってるのが、生活安全課の少年事件課警部のフジバラさんです。『バラし屋バラさん』と呼ばれ、みんな、バラさんと呼んでます。よく読み方を、フジワラさんと間違えられて怒ってます。読み間違え、仕方ないと思うのですよね。ちなみに僕も間違えました。」
「マジか!?こいつがあのフジバラ!?」
「説明ありがとう、4代目さん。」
「どういたしまして。」
「勝手に俺の自己紹介するなクソ坊主!!飯の後だったら、オメーらを連れてくが、今の俺は腹ペコでな。」
「え!?連れて行かないのですか?」
聞き返せば、不満そうな顔で言われた。
「馬鹿な真似はやめろ。次にもめてるのを見つけたら、捕まえる。」
「今捕まえましょうよ!!」
それに反論したのが岩倉という刑事。
「目の前にいるのを、逃がすことはないでしょう!?」
「こらこら、何勝手なこと言ってんですかー?」
岩倉の言葉に、愛しいお方が言った。
「捕まえるって言われても、俺らなんもしてないっすよ?なぁ、凛!」
「はい!僕らは、何も悪いことしてません!ねぇ、ヤマト!」
「うははは!瑞希はんを止めてくれたしのぉ~さすが警察!日本の公務員は頼もしいのぉ~!10万円の給付金とマスク来るのは遅いけどなー!」
「給付金とマスクの配送は警察の管轄じゃない!タイマンの話をしてたじゃないか!?」
「俺は承諾してない。言い出しっぺに言えよ。」
目だけ速水君を見る瑞希お兄ちゃん。
これに相手はー
「記憶にございませーん。」
とぼけた。
〔★ケンカしてたのがウソのような共同隠ぺいだ★〕