彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「・・・・・帰るか、凛?ヤマト?」
「はい。」
「そうですなぁ~これじゃあ、張り込みは無理でっからなぁ~!うはははは!」
「本当にごめんなさい、凛道さん!ありがとうございました!」
「いえいえ、どういたしまして。」
「すんませんでした、真田さん、4代目さんも。じゃあ。」
「失礼します。行くよ、亜都司お兄ちゃん!」
「けっ!」
ここでやっと、解散となる私達。
遠ざかっていく神城さん達を見ながら、私は気になったことを聞いた。
「瑞希お兄ちゃん・・・鳴海瑠華さんの評価について、あの3人は意見が一致してないみたいですね?」
「そうだな・・・それよりも問題なのは、俺らは2度と、GREATSTAGEの張り込みできないってことだ。」
「え!?後日改めちゃ、ダメなんですか!?」
「あつこちゃんが派手に騒いでくれたから、俺と凛は顔を覚えられたぞ。完全に、亜都子ちゃんの仲間・・・『闘邪駆鬼(とうじゃくき)』のもんだと勘違いもされてそうだからな。」
「マジですか。」
「うははは!瑞希はん、わしはー!?」
「オメーはサングラスを外して、標準語を使えば、何とかなるな。」
「うはははは!わしの負担が増加やなぁ~!?」
爆笑しながら言うヤマトに、どちらともなく顔を見合わせてしまう私と瑞希お兄ちゃん。
けっきょくこの日の張り込みで、『GREATSTAGE』=『龍勢偉鎧(りゅうせいがい)』ということが確定し、違法なネットカジノに『闘邪駆鬼(とうじゃくき)』もからんでいると言うことがわかったのだった。
~助けて、助けられて、助ける!?凛の人情ループ!!~完~