彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
◆カジノサバイバル!悪いやつにはお仕置きを!!◆
実力テスト最終日、勉強の方は無事に終わった。
「すがちゃん、テスト結果はどう?」
「多分大丈夫だと思う。」
本日の問題用紙を見ながら、よっちゃんと自己採点をする。
場所はいつもの体育館裏で、持ってきたお弁当を食べながらおしゃべりをする。
本当は、午前中で授業が終わるので、お弁当なんて必要ないけど、相手からの強い要望を受け、2人の親睦を深める時間として過ごしていた。
「わぁ~ほとんど間違いないね、すがちゃん?」
「よっちゃんは、文系が強いんだね。」
お互いの答案を見ながら、そんな話をしていた時だった。
「すがちゃん・・・いつもマネーポイントを、ありがとうございます。」
「・・・え?あ、ゲームのこと?」
突然話が変わったので、何のことかと考えてしまった。
彼女が言うマネーポイントとは、よっちゃんがうっかりはまって借金まで作ってしまったネットゲームで使える通貨のことだった。
「急に改まって、どうしたの?小村さん達となにかあったの?」
「大丈夫!すがちゃんが私に勉強教えてくれたでしょ!?覚えるコツとか!それ話したおかげで、もうしばらくは引き延ばせそう!」
「そっか、引き延ばせそうなんだ・・・」
よっちゃんの話では、借金が片付かないうちから、『勝って借金を返せ!』と言って、再び賭けゲームで借金をさせた。
結果的に、さらなる借金増加の原因になっていたけど、その悪循環は今は止まってるらしい。
「私、今まですがちゃんには迷惑かけてばっかりだったから・・・本当にごめんなさい。」
「いいよ。気にしないで。」
「気にします。」
敬語で言う相手に笑いかけるが、よっちゃんの真面目フェイスは変わらない。