彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「実はね、すがちゃんにポイントをカンパしてもらわなくてもいい方法を、早くポイントを貯められる方法を見つけたの。」
「え!?ゲームで稼ぐのはダメですよ?」
「違うよ!ゲームだけどゲームじゃないなーい!」
首と手を横に振りながら言うよっちゃん。
「どういうこと?」
「すがちゃんは、『GREAT STAGE(ぐれーとすてーじ)』ってゲームセンター知ってる?」
「え!?」
よっちゃんの口から出た、思いもしなかった言葉に、お茶を飲もうとした手が止まる。
「ぐ、ぐれーと、すてーじ・・・?」
「そう!最近クラスで流行ってて、そのお店からゲームに初ログインした時に限り、いっぱいポイントもらえるの!」
「まさか、よっちゃん!?」
(そこに行こうとしてる!?)
「うん!思い切って、そのお店でログインして、ポイントを大量ゲットしようと思うの!」
(思い切りがよすぎるわ!!)
〔★悪い方向へ流れている★〕
よっちゃんが行こうとしてる場所がどんな所かわかっていたので、危険を回避するためにも伝えた。
「あ、危ないよ!その・・・『GREAT STAGE』って、安全なお店なの?よっちゃんは、そこに・・・・よく行くの?」
「・・・ううん!行ったことないよ。」
「え!?じゃあ、なんでそんなこと知ってるの?」
「私のネットのマイフレンドさんが、教えてくれたの。お店で初ログインしたら、本当にたくさんポイントもらえて、安全だったって!」
「安全だったって・・・」
(・・・そうか。瑞希お兄ちゃんの話だと、賭け事をさせて、借金作らせる仕組みだったから、GREATSTAGE側の条件をクリアしてなきゃ多少はマシなのかも・・・!?)
1回ぐらい行っても、ログインするだけじゃ、害はないってことかな?
(そうだとしても――――――)
「そんなウマい話、ありますか?」
「あったから、教えてもらえたんだよ、私。」
「つまり、よっちゃんのマイフレンドさんは、よっちゃんというお友達を紹介すれば、得するってことになるんじゃないの?」
「うん、それはあると思う。」
「え!?わかってて行く気!?」
「わかってるよ。」
悪びれた様子も、後ろめたさも見せることなく、堂々と宣言するよっちゃん。