彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「すごくたくさんもらえたよ!」

「よっちゃん、シー!静かに。」

「あ、ごめん!」



そう注意すれば、慌てて口を押えるよっちゃん。



「たくさんポイントが付いたから、つい嬉しくて・・・」

「わかります。私も8000ポイントもらえました。後で贈りますからね?」

「ありがとう、すがちゃん!わたしも、ほら!」



声のボリュームを下げながら、自分の画面を私に見せるよっちゃん。

表示されていたのはポイントの通帳ページ。



「え!?借金の残りが、1440647ポイントにまで減ってる!?」



つまり、1000000ポイントもゲットできたってこと!?



「そうなの♪この調子なら、今月には借金返せるよ!ゲームの初ログインでこれだけだもん・・・!まだ初ログインしてないゲームもあるから、今日中にもっと減らせるよ!」

「え?そんなにたくさんのアプリゲームしてたの?」

「う、うん。登録ポイント目当てで。」

「・・・登録ポイント目当てなら、ゲーム内容やマイフレンドとかに未練はないよね?やめた方が・・・」

「ごめん・・・!わかってるよ?だけど、すぐに解約はできないというか・・・」

「どうして?」

「ポイントだけ取って、ゲームをやめるのを防止するって理由で、最低1か月は登録したままにしなきゃダメなんだよね・・・ちなみに、このお店でゲームに新規登録すると、初ログインとは別にポイントもらえるらしくて・・・だから、すがちゃんに無理を頼むんだけど~」

「・・・わかりました。私が、このお店でゲームアプリに新規登録して、そのポイントを、よっちゃんに送ればOKだよね?」

「あーん、本当にごめんなさい、すがちゃん!せめてものお礼に、ジュースおごるから!」

「いや、ジュースほしくてするわけじゃないからね、よっちゃん?私達が友達だからだよ?」

「すがちゃんが優しすぎてつらいよ!本当にありがとう!二度と馬鹿な真似しません!」



こうして、お店でも2度目の誓いを立ててもらい、よっちゃんと2人で、手当たり次第登録することになった。

もちろん、目立たないようにコソコソと、情報収集も行おう。





< 552 / 922 >

この作品をシェア

pagetop